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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻10号

2004年10月発行

文献概要

論述

初回手術後遺残軟部肉腫に対する追加手術の治療成績―手術計画におけるMRIの有用性

著者: 山田仁1 菊地臣一1 田地野崇宏1 武田明1 佐藤勝彦1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部整形外科学

ページ範囲:P.1299 - P.1305

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 抄録:初回に不十分な手術を施行された軟部肉腫症例は,不幸な転帰となることが多い.これらの症例に対して,予後を改善すべくMRIを用いて切除範囲を決定した後に追加手術が実施された18症例の治療成績について検討した.発生部位は体幹6例,四肢12例であった.術後経過観察期間は14~120カ月(中央値42.5カ月)であった.MRIは,主として造影MRI,あるいは脂肪抑制造影MRIが用いられた.追加手術後の切除縁評価では,広範切除縁が12例(67%),腫瘍辺縁部切除縁が6例(33%)あった.追加手術後の局所再発は4例(22%)に認められた.再発した4例のうち,重複例も含まれるが,脂肪抑制していないMRIを用いた3例,腫瘍辺縁部切除縁3例,および体幹発生が3例含まれていた.脂肪抑制していないMRIを用いて計画した再手術,腫瘍辺縁部切除縁,および体幹発生例に追加手術後の局所再発が多い傾向が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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