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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻10号

2004年10月発行

文献概要

症例報告

大転子部に発生したサルモネラ菌による骨髄炎の1例

著者: 松原秀憲1 北野慎治1

所属機関: 1福井社会保険病院整形外科

ページ範囲:P.1343 - P.1347

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 抄録:大転子部に発生したサルモネラ菌による骨髄炎の稀な1例を経験した.症例は36歳,男性であり,誘因なく左股関節から大腿部にかけての疼痛,39℃台の発熱が出現した.近医内科で抗生剤の点滴投与を受けたが軽快せず,2週間後当院に紹介となった.初診時,左股関節から大腿部にかけて強い圧痛を認め歩行困難であった.体温は38.5℃.消化器,呼吸器症状は認めなかった.臨床検査上,白血球13,000,C反応性蛋白4.2と感染徴候を認めた.MRI,CTより左大腿骨骨髄炎,大腿外側広筋内膿瘍と診断した.入院当日より抗生剤の点滴投与を行い約3日で発熱は治まったが,疼痛が残存しており,手術を施行した.骨孔を開窓し,内部を十分に掻爬した.組織よりSalmonella tennesseeが検出された.術後2カ月の現在,感染徴候は認めず疼痛も消失した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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