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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻10号

2004年10月発行

文献概要

症例報告

有頭骨骨内ガングリオンの1例

著者: 星野祐一1 山崎京子1 金谷貴子1 佐藤啓三1 笠原孝一1 金村在哲1 伊藤研二郎1 三浦寿一1 井口哲弘1

所属機関: 1神戸労災病院整形外科

ページ範囲:P.1365 - P.1368

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 抄録:症例は13歳,女性,バスケットボール県代表選手.主訴は右手関節痛である.単純X線およびCT検査にて有頭骨内に辺縁硬化像を伴う円形の囊腫様透明巣を認め,MRI像ではT1強調像で低信号,T2強調像で高信号を呈していた.病巣掻爬および自家骨移植術を施行した.術中,病巣部の硬化した壁を切除するとゼリー状の物質を認め,病理所見からも一部粘液腫様変化のある線維性の組織を認めた.手根骨骨内ガングリオンはしばしば報告例をみるが,有頭骨発生例は自験例を含めても12例と非常に稀である.また,本症例は13歳と若年であり,今後長く高いレベルのスポーツ活動(バスケットボール)を行っていくことを考慮し,できるだけ健常組織を温存する目的で背側よりアプローチした.掌側の病巣も十分掻爬可能であり,術後経過は極めて良好であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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