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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻11号

2004年11月発行

文献概要

論述

虚血性足部壊死症例に対する切断術の治療成績およびその予後に関する検討

著者: 渡辺隆洋1 冨田文久1 羽場等1 田崎悌史1 佐藤達也1 多胡秀信1

所属機関: 1市立釧路総合病院整形外科

ページ範囲:P.1403 - P.1407

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 抄録:当科にて切断術を施行した虚血性足部壊死症例47例56肢の治療成績およびその予後を調査した.最終切断レベルは足部22肢,下腿22肢,大腿12肢で,約8割の症例が下腿以下の切断で治癒していた.再手術は,14例14肢に行われ,両側罹患例や閉塞性動脈硬化症例に多く,その原因として断端部壊死が多かった.疾患別最終切断レベルは閉塞性動脈硬化症単独例では足部,糖尿病単独例では下腿,閉塞性動脈硬化症と糖尿病の合併例では大腿が多かった.義足歩行は下腿切断例の約半数で可能であったが大腿切断例ではほとんど不能であり,義足歩行可能例では機能的予後,生命予後ともによい傾向にあった.切断レベルの決定に関しては,様々な情報から総合的に判断し,活動性が高く,局所の血行が保たれている症例には下腿以下での切断を行い,義足歩行を目指すのが望ましい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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