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症例報告
正中神経に生じた巨指症を伴わないfibrolipomatous hamartomaの1例
著者: 守屋拓朗1 阿部圭宏1 廣田延大1 國吉一樹1 守屋秀繁1
所属機関: 1千葉大学医学部整形外科
ページ範囲:P.1451 - P.1454
文献購入ページに移動症例は35歳,女性.左手関節部掌側に腫瘤を認めた.腫瘤に圧痛はなく,Tinel's sign陽性,母指球筋の萎縮を認めた.MRI T1,T2強調像とも,高信号と低信号の混在した構造を示し,矢状断面像では線状の縞模様像を示した.手根管開放術を行った.手術所見では手首皮線近位から,運動枝・総指神経のレベルまで神経の肥大を認めた.Fascicleの1本を分離採取し,生検を行った.病理所見では緻密な膠原線維の中に小血管・成熟脂肪細胞を認めた.術後,しびれ感は消失し,知覚,母指対立機能ともに改善した.
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