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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻2号

2004年02月発行

文献概要

論述

近赤外酸素代謝モニターを用いた腰背筋の評価

著者: 酒井義人1 松山幸弘1 後藤学1 吉原永武1 辻太一1 中村博司1 長谷川幸治1 石黒直樹1

所属機関: 1名古屋大学医学部整形外科

ページ範囲:P.141 - P.146

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 抄録:腰痛自覚者における活動筋での酸素利用の時系列的な情報を得ることを目的として,近赤外酸素代謝モニターを用いて腰背筋におけるヘモグロビンの酸素化-脱酸素化状態の変化を測定した.対象は計50例の慢性腰痛あり,なし両群で,腰椎伸展中における酸素化ヘモグロビン(Oxy-Hb),脱酸素化ヘモグロビン(Doxy-Hb),総ヘモグロビン(Total-Hb),酸素化率(SdO2)の経時的変化を記録した.Oxy-Hbの相対変化量は有意に腰痛あり群で少なく,またOxy-Hb上昇のピークまでに要する時間は腰痛あり群で有意に長かった.Doxy-Hb変化量,SdO2変化量ともに両群間で有意差を認めなかった.腰痛自覚者において腰椎伸展中のOxy-Hbの上昇とそのピークまでの到達時間が緩徐であったことは,高強度の運動時にO2extractionの増加に対応する筋パフォーマンスが低下していることが予測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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