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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻2号

2004年02月発行

文献概要

整形外科/基礎

ラット椎間板ヘルニアモデルに対する各種NSAIDsの鎮痛効果―c-Fosによる検討

著者: 佐々木伸尚1 菊地臣一1 紺野愼一1 荒井至1

所属機関: 1福島県立医科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.147 - P.154

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 抄録:〔目的〕脊髄後角に発現するc-fosを痛覚受容の指標として用い,ラット椎間板ヘルニアモデルに対する各種NSAIDsの鎮痛効果を検討した.

 〔対象〕Wistar系雌ラット60匹を用いた.

 〔方法〕ラットを全身麻酔後,L4/5椎間板の髄核を脱出させた椎間板ヘルニアモデルを作成した.モデルにloxoprofen-Na,diclofenac-Na,indometacin,etodolacを経口投与した.対照として生理食塩水を用いた(各群n=5).術後2時間と24時間で灌流固定後,第5腰髄のc-Fos陽性細胞を染色した.c-Fos陽性細胞数を層別に計測し,分散分析を用いて検定を行った.

 〔結果〕手術2時間後:c-Fos陽性細胞数は,対照群とNSAIDsを投与した群の間に有意差を認めなかった.手術24時間後:loxoprofen-Naを投与した群でのみ,対照群と比較して有意にc-Fos陽性細胞の発現が抑制された(p<0.05).

 〔結語〕c-Fos陽性細胞数は,手術2時間後では薬剤による差はなかったが,24時間後では,薬剤による差が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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