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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻2号

2004年02月発行

文献概要

特別寄稿

海外からみた日本の整形外科―あくせく働かずに,賢く働こう

著者: ジョン・H・ヒーリー12

所属機関: 1コーネル大学附属ワイル医科大学整形外科 2スローン・ケタリング記念がんセンター(ニューヨーク)整形外科

ページ範囲:P.169 - P.172

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 野球のニューヨーク・ヤンキースは,好成績を収めているにもかかわらず,大リーグのトップであり続けるために新しい人材と技術を常に探し求めている.黒人選手や日本人選手を最初に採用したのはドジャースやジャイアンツなどであったが,ヤンキースも球団に必要な人材の枠を広げる重要性にすぐに気が付き,今では松井やクレメンスのような優秀な選手を獲得している.ヤンキースは,選手たちから最高のプレーを引き出す伝統とチームワークで有名だが,そこに世界的な視点を効果的に取り入れている.そのやり方がいかにうまく機能しているかは,ワールド・シリーズにおける優勝回数や殿堂入りした選手の数の多さを見ればわかる.

 医学の世界でも同様で,チームワークと伝統による業績を土台に,国際的視点と国内の専門知識との融合が図られている.こうしたアプローチにより,医学は進歩する.私は,学界や研究者機関などの知的共同体を交流させる1つの手段として,整形外科の国際化に取り組んでいる.日本の整形外科の皆さんもこの作業に非常に熱心で,私は感心している.外部の考えを取り入れてそれを独自の国内状況に応用しようという皆さんの意欲こそが,整形外科の国際社会が日本の整形外科のリーダーシップに期待を寄せる理由の1つである.この目標に向けて皆さんの努力をどのように傾けたらよいかが,この小論のテーマである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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