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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻2号

2004年02月発行

文献概要

最新基礎科学/知っておきたい

組織幹細胞

著者: 細金直文12 須田年生2 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部整形外科学教室 2慶應義塾大学医学部発生分化生物学教室

ページ範囲:P.180 - P.182

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 幹細胞とは,自己複製能をもつ一方でより分化した細胞を作ることが可能な細胞であり,様々な組織や臓器に分布している.幹細胞にも様々なレベルのものが存在しており,全ての細胞に分化できる全能性幹細胞(totipotency),3胚葉の全ての系統に分化できるが胚外栄養膜細胞には分化できない胚性幹細胞(pluripotency, embryonic stem cell;ES cell),ある特定の組織において組織を構成する多くの細胞に分化できる組織幹細胞(multipotency, somatic stem cell)に大別できる.組織において分化・成熟した細胞は一定期間の寿命をもち,やがて死滅していく.これらの細胞を補給する必要がある時や,組織が障害され分化した機能細胞が減少した時などに未分化な幹細胞が新たに増殖,分化し,これらの細胞を補うことで組織の恒常性が維持されている.幹細胞は再生医療への応用の重要なツールになる可能性を秘めており,近年臨床応用も含め急速に注目を集めつつある.今回,幹細胞のうち再生医療の面から最も脚光を浴びている組織幹細胞について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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