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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻2号

2004年02月発行

文献概要

臨床経験

糖尿病足の治療と予後決定因子について

著者: 早稲田明生1 宇佐見則夫2 井口傑3 星野達3 平石英一3 宮永将毅3 水谷憲生3 吉野匠3 島村知里3

所属機関: 1国際親善総合病院整形外科 2至誠会第2病院整形外科 3慶應義塾大学整形外科

ページ範囲:P.195 - P.200

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 抄録:糖尿病足の手術症例58例85足の予後につき,その切断高位,術後生存期間,合併症について追跡調査を行い検討した.うち生死の確認が可能であった48例61足を対象とした.調査時点での生存者は26例で,22例は既に死亡していた.生存例の経過観察期間は平均3年10カ月,死亡例の術後生存期間は平均4年であった.最終手術または最終手術時の切断高位は,掻爬・皮膚移植が3足,足趾切断28足,足部切断4足,下腿切断21足で,大腿切断は5足であった.両側手術例は13例であった.切断高位と合併症との関係において,閉塞性動脈硬化症合併例では非合併例に比し,切断高位が高かった.また,虚血性心疾患や脳梗塞の合併例,透析例では術後生存期間が非合併例に比し短かった.切断後死亡率は,3年死亡率が下腿以上切断で57%,足部以下切断では33%であった.全身状態の不良な症例では特にその生活の質(以下QOL)をも考慮して切断高位を決定する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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