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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻2号

2004年02月発行

文献概要

臨床経験

骨粗鬆症性椎体骨折の初期診断における単純CT撮影の有用性

著者: 渡辺慶1 山崎昭義1 保坂登1 米山建2

所属機関: 1新潟中央病院整形外科 2中条中央病院整形外科

ページ範囲:P.207 - P.212

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 抄録:骨粗鬆症性椎体骨折の治療に際しては,骨折型を鑑別して適切な外固定を選択することが重要である.骨粗鬆症性椎体骨折61例を対象に,初期診断における単純CTの有用性を検討した.単純CT所見を椎体後壁の損傷の程度から①圧迫型,②境界型,③粉砕型として3群に分類した.X線計測として楔状率,後弯角,扁平率の推移について調査し,3群間で比較検討した.外固定は圧迫群には軟性装具,境界群および粉砕群は硬性装具を主に使用した.3群とも受傷時から調査時まで楔状率,後弯角,扁平率の経時的な進行を認めた.楔状率と後弯角の進行は境界群で大きく,扁平率の進行は粉砕群と境界群で大きかった.境界群は単純X線では圧迫群との鑑別が困難であるが,椎体後壁の微小骨折が存在している可能性が高く,粉砕骨折に準じて治療すべきである.単純CTは簡便に椎体後壁の微小骨折の判別がより正確にでき,ルチーン検査として有用である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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