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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻2号

2004年02月発行

文献概要

症例報告

SAPHO症候群の1例

著者: 北本和督1 住田秀介1 佐藤啓二1

所属機関: 1愛知医科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.247 - P.251

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 抄録:症例は23歳,女性.主訴は右前胸部痛.CT,MRI,骨シンチにて胸骨骨髄炎を疑ったが,その後,右胸骨にも骨病変が出現した.また,腹部と背部の体幹を中心に皮疹を認め膿疱性乾癬と診断し,2カ所の骨病巣部に対し切開生検術施行,病理組織では慢性骨髄炎の像であった.組織培養では胸骨部で陰性,腸骨部にてP.acnesが陽性であった.NSAIDSを中心とした治療で症状が消失した.皮疹と骨病変を伴う疾患は,1968年以降,様々な概念として報告されてきた.1987年Chamotらはこれらの概念を包括し,掌蹠膿疱や重度の座蒼を特徴とする無菌性骨髄炎をsynovitis,acne,pustulosis,hyperostosis,and osteitis syndrome(以下SAPHO症候群)と報告している.本例もその特徴的症状,臨床経過よりSAPHO症候群の概念にあてはまるものと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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