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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻2号

2004年02月発行

文献概要

症例報告

軽微な外傷を契機に急性発症した膝関節限局型色素性絨毛結節性滑膜炎の1例

著者: 永井宏和1 堀克弘1 吉川玄逸1 尾木祐子1 松末吉隆1

所属機関: 1滋賀医科大学整形外科学

ページ範囲:P.261 - P.264

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 抄録:症例は22歳,男性.右膝を軽く捻った後に,疼痛と高度の可動域制限を来し当科を受診した.右膝関節内側に示指頭大の腫瘤を認め,関節穿刺では黄色の関節液を得た.MRIでは右大腿骨内顆内側にT1,T2強調像で低信号の腫瘤を疑わせる信号域を認めた.関節鏡で,関節包に茎を持つ赤褐色の腫瘤を認めた.これを関節鏡視下に一塊として切除し周辺の滑膜を切除した.病理所見でPVNSと診断した.可動域制限の発生機序は,限局型PVNSがなんらかのきっかけで可動性を有すようになり,それが関節内で嵌頓し,疼痛のためあるいは機械的に制限を来すという機序と,PVNSの茎部が捻転して腫瘍が壊死に至り,関節炎が起こり制限を来す機序が考えられた.治療は限局型の場合は腫瘤摘出でよく予後は良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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