icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻3号

2004年03月発行

文献概要

論述

血行再建を併用した患肢温存手術の治療成績

著者: 伊原公一郎1 重冨充則1 村松慶一1 後藤能成1 大井律子1 河合伸也1 土井一輝2 古谷彰3

所属機関: 1山口大学医学部整形外科 2小郡第一総合病院整形外科 3山口大学医学部第1外科

ページ範囲:P.285 - P.292

文献購入ページに移動
 抄録:悪性骨軟部腫瘍に対する患肢温存手術に際して主幹血管を合併切除し血行再建を行った症例の治療成績について検討した.症例は男性8例,女性5例,計13例,年齢は18~68歳であった.部位は下肢12例,上肢1例であった.血行再建の内訳は動静脈7例,動脈5例,静脈1例であり再建材料は自家静脈11例,人工血管2例であった.術後経過観察期間は平均43カ月であった.遅発性動脈閉塞にて大腿切断に至った1例を除く12例,92%で患肢温存が可能であった.また1例に局所再発を生じた他は良好な局所根治性が得られた.人工血管を使用した2例に感染を合併したが追加手術にて治癒した.初診時より転移を認めた5例を含む全症例の5年生存率は37.6%であり,転移のない8例では52.5%であった.Musculoskeletal Tumor Societyによる患肢機能評価の%ratingは平均82%であった.腫瘍による主幹血管浸潤は患肢温存手術が可能であり切断の必要はない.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら