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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻3号

2004年03月発行

文献概要

論述

前十字靱帯再建術後のスポーツ活動時における怖さの検討

著者: 浅野浩司1 仁賀定雄1 張禎浩1 原憲司1 能瀬宏行1 星野明穂1 長束裕1

所属機関: 1川口工業総合病院整形外科

ページ範囲:P.297 - P.301

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 抄録:ACL再建術後のスポーツ活動時に膝崩れを起こしそうな怖さについて検討を行った.対象は膝屈筋腱の多重折りを用いて行ったACL再建術後1年以上経過観察を行った180例である.男性97例,女性83例であり,平均観察期間は28.6カ月であった.スポーツ活動時に膝崩れを起こしそうな怖さがあるかの自覚症状と臨床所見との関係を検討した.スポーツ復帰は術後平均9.3カ月であり,復帰直後には66.1%の症例で怖さを自覚していた.復帰直後にスポーツ活動中の怖さを訴えた症例と訴えなかった症例ではKT-1000患健差,膝伸展筋力健側比,術前期間,復帰時期,術前のgiving wayの回数いずれにも統計学上の有意差は認められなかった.怖さを訴える症例は経過とともに減少し,術後平均28.6カ月の最終評価時には25.0%であった.KT-1000患健差2.5mm以上,pivot shift test陽性などの,安定性が十分ではない症例で怖さが残存する傾向が高かった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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