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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻3号

2004年03月発行

文献概要

症例報告

長管骨に生じた掌蹠膿疱症性骨関節炎の1例

著者: 阿部智行1 白石建1 吉田宏1 松村崇史1 谷戸祥之1

所属機関: 1済生会宇都宮病院整形外科

ページ範囲:P.341 - P.344

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 抄録:われわれは長管骨に広範囲の骨病変を認めた掌蹠膿疱症性骨関節炎の1例を経験したので報告する.症例は,56歳の男性.主訴は前胸部および両下腿部の疼痛.1997年始めより誘因なく前胸部痛がみられた.掌蹠膿疱症の既往から前医にて掌蹠膿疱症性骨関節炎と診断され,NSAIDsの投与と扁桃摘出が行われたが症状の軽減がみられず,2001年6月当科に紹介となった.単純X線写真で,両側の胸鎖関節部に骨過形成像,右大腿骨とけい骨に骨膜の肥厚像がみられ,血液検査でCRP8.6mg/dlであった.メトトレキサート,ミノマイシン®とコルヒチンの併用で,前胸部痛と下腿部痛が軽減し,CRP3.7mg/dlと低下したが,CRPの陰性化と症状の消失には至らなかった.本症例のように,CRPが比較的高値で長管骨に広範囲の病変を特徴とする掌蹠膿疱症性骨関節炎は,特に難治性になると推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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