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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻3号

2004年03月発行

文献概要

症例報告

両側𦙾骨顆部に発生したinsufficiency fractureの1例

著者: 安藤圭1 井上喜久男1 甲山篤1 高田研1 和佐潤志1

所属機関: 1県西部浜松医療センター整形外科

ページ範囲:P.385 - P.388

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 抄録:症例は66歳,女性である.2002年11月に両膝関節痛が出現し,当院を受診した.既往に関節リウマチがありステロイドを投与されていた.単純X線で,左𦙾骨内側顆部に帯状の骨硬化像,右膝MRIで,帯状の骨折線を認めたため,骨粗鬆症を基盤として発生したinsufficiency fractureと診断した.両側に外側楔状足底板を使用した𦙾骨顆部の可及的免荷を行ったところ,1カ月で疼痛は軽減した.本疾患は,脆弱化した骨に,外傷などの誘因なく起こるものである.自験例は,片側発生後に,反対側に負荷が増強したために発生したと思われる.リウマチ患者で関節痛が増悪した場合,本疾患を念頭に置くことが重要である.また本疾患は両側に発生することがあり,注意深い経過観察が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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