icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2004(第32回日本脊椎脊髄病学会より)

透析性脊椎症頚椎病変における自然経過の検討

著者: 横山浩1 楊鴻生1 夫徳秀1 李一浩1 草野芳生1 谷口睦2

所属機関: 1兵庫医科大学整形外科 2むつみクリニック

ページ範囲:P.453 - P.459

文献購入ページに移動
 抄録:透析性脊椎症(HDS)頚椎病変についてX線学的な自然経過を観察し,病期および病態の検討を行った.HDSの病期を4期に,病型を3型に分類した.105例のstage 1以上の症例は78例(74%)に及びstage 2以上の症例でも45例(43%)と高頻度にHDSを認めた.病変部位は中下位頚椎に多かった.30例の経時的変化を観察した症例では,初回撮影時63%に何らかのX線所見を認め,経過観察時には73%と増加していた.手術的治療を行った20例の頚椎病変の検討では,破壊性変化よりも椎体亜脱臼による不安定性や脊柱管内靱帯肥厚の関与するものが多かった.本症の発症には透析期間よりも透析開始年齢と関連があった.透析性脊椎症頚椎病変はいったん発症すると改善することのない進行性あるいは固定性の疾患である.本症の治療方針を決めるうえで,透析性脊椎症の自然経過を知ることが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら