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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2004(第32回日本脊椎脊髄病学会より)

Flexion stressが頚椎部脊髄症の病態に及ぼす影響

著者: 馬場久敏1 内田研造1 小林茂2 小久保安朗1 彌山峰史1 藤本理代1 佐藤竜一郎1 中嶋秀明1 角山倫子1

所属機関: 1福井大学医学部器官制御医学講座(整形外科学領域) 2福井大学医学部附属病院リハビリテーション部

ページ範囲:P.467 - P.474

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 抄録:頚椎部脊髄症の病態にflexion stressが及ぼす影響を調べるため,過去10年間における手術例で後弯を伴った症例を検討した.対象は頚椎症性脊髄症257例中23例(9%),頚椎OPLL 85例中9例(11%),neuropathic spine 3例の合計35例であった.神経症状の多変量解析では構築学的事項に関連して,脊髄後弯角が10°以上のもの,15°以上の限局性角状頚椎変形は運動麻痺優位の脊髄症に有意に関与した.脊髄後弯はsegmental myelopathyの発現に大きく影響し,かつ術後成績,特に弛緩性運動麻痺の改善に影響した.脊髄後弯とflexion stressは術後の脊髄expansion rateの低下を来した.頚椎柱のmechanical flexionは,脊髄のlongitudinal stressを高めて脊髄機能障害を起こす閾値を低下させ,病変のanterior impingementの影響力を高める.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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