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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2004(第32回日本脊椎脊髄病学会より)

下垂指(drop finger)を来す頚部神経根症

著者: 田中靖久1 国分正一1 小澤浩司1 松本不二夫1 相澤俊峰1 星川健1

所属機関: 1東北大学医学部整形外科

ページ範囲:P.475 - P.480

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 抄録:下垂指(drop finger)を来す頚部神経根症の特徴的な症候,障害神経根の高位,そして手術に踏み切った際の成績が不明である.後方から椎間孔拡大術が行われた全12例をretrospectiveに検討して次の結論が得られた.①肩甲間部あるいは肩甲骨部の痛みで発症し,その後に下垂指が生じる.②初診時に,上肢あるいは手指の痛み・しびれを欠く例が稀でない.③全例で上腕三頭筋と手内在筋に筋力低下がみられ,その程度は手内在筋で強い.④障害神経根は,ほとんどがC8神経根であり,C7神経根は少ない.⑤手術による下垂指の改善の程度は,良好例と不良例が相半ばする.⑥神経根症による下垂指は,より良好な成績を得るために,保存療法を介さず,迅速に手術に踏み切ってよい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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