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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2004(第32回日本脊椎脊髄病学会より)

頚椎症に対する後方除圧+後側方固定術(桐田-宮崎法)の10年以上の長期成績

著者: 広藤栄一1 西松秀和1 吉田憲治1 金馬敬明1 池田光正1 伊藤岳之1 森本佳秀1

所属機関: 1天理病院整形外科

ページ範囲:P.481 - P.487

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 抄録:今までに報告のない頚椎症に対する後方除圧+後側方固定術(桐田-宮崎法)の10年以上の長期術後成績を調査可能であった28例について臨床的,X線的に検討した.臨床症状は,術後24例(86%)が改善され長期的にも安定していた.しかし,一過性だが術後C5,C6神経根障害が2例(7%)にみられた.X線的には術後後弯変形が16例(57%)にみられ,術後悪化の2例はともに後弯変形を呈していた.不安定性は1例のみだが症状は改善していた.骨癒合は終診時でも7例(25%)しかみられなかった.可動性は減少しつづけ終診時71%減少していた.以上より本法は長期にわたり良好な術後成績を得ることが可能で,骨癒合は期待されないが可動域の減少により不安定性がなく良好な術式と思われた.しかし,術後の一過性のC5,C6神経根障害や,術後後弯変形が57%にみられたことより,さらに術式の工夫が必要と思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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