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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2004(第32回日本脊椎脊髄病学会より)

若年期に生じた腰痛の自然経過

著者: 麻殖生和博1 岩崎一夫1 左海伸夫1 角谷昭一1 吉田宗人2

所属機関: 1角谷整形外科病院整形外科 2和歌山県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.505 - P.512

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 抄録:われわれは10年以上前に腰痛を訴え,MRIで椎間板障害を認めた10代の若年者222例のうち,今回再度MRIを撮影できた33症例,165椎間板を対象として前回と比較,検討した.MRIにて椎間板変性,椎間板ヘルニア,終板障害,椎間板腔狭小化を,臨床症状に対してはJOAスコアなどを検討した.椎間板変性は29症例,62椎間板に認められ,変性は進行していることが多かったが,椎間板ヘルニアは29症例,46椎間板であり,経時的に進行したのは3椎間板のみであった.終板障害は8例,17椎間に,椎間板腔狭小化は9椎間に認められた.JOAスコアは平均26.3±1.99と良好であり,腰痛の自覚症状は前回に比べて改善22例,不変8例,悪化3例であった.若年期に変性を認めた椎間板変性は進行するものの臨床症状は進行していないことが明らかとなった.しかし,さらに今後も注意深く調査していく必要があると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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