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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2004(第32回日本脊椎脊髄病学会より)

腰椎伸展運動療法による急性腰椎椎間板へルニアの治療

著者: 鈴木信治1 坪内俊二1 稲田充1 大塚聖視1 夏目英雄1

所属機関: 1NTT西日本東海病院整形外科

ページ範囲:P.549 - P.555

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 抄録:発症後30日以内の急性腰椎椎間板ヘルニア患者の臥位伸展運動群(1群)105人と持続伸展運動群(2群)35人に,外来でMcKenzieの腰椎伸展運動療法を行った.対照として,それ以前に入院で従来の治療法を行った急性腰痛患者44人を用い,30日以内の治療期間で成績を分析した.指床間距離については入院群は外来1群とは差はなく,2群とは有意に改善していた.SLR角度は,外来群と比べ入院群の改善が著明であった.腰痛・下肢痛の改善は,「全く消失したもの」に「時にあるもの」を加えた比率は,1群68.5%,2群85.7%,入院群59.1%で,伸展による外来治療は良好であった.MRIを多数回撮像した1群33人のヘルニア腫瘤の変化は,消失と著明に縮小したもの24.2%,何らかの縮小を示したもの30.3%で,変性と突出が高度なものに多かった.X線計測値はtotal lumbar angleとposterior projectionが,症状改善と大きく関連していた.追跡調査した42人では自覚症状と他覚所見を加えたJOAスコアは,治療直後12.1点が追跡調査時13.5点と改善していた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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