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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻4号

2004年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2004(第32回日本脊椎脊髄病学会より)

脊椎疾患における性格心理的影響

著者: 酒井義人1 松山幸弘1 後藤学1 吉原永武1 辻太一1 中村博司1 石黒直樹1

所属機関: 1名古屋大学医学部整形外科

ページ範囲:P.577 - P.582

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 抄録:2000年以降当科に手術目的で入院した一連の脊椎疾患患者72例を対象に,術前モーズレイ性格テストおよびSF-36を行った.手術時診断名は脊髄腫瘍20例,脊椎腫瘍7例,脊柱変形8例,頚髄症7例,腰部脊柱管狭窄症6例,脊椎外傷4例,キアリ奇形4例,胸椎靱帯骨化症4例,脊椎カリエス2例,脊髄ヘルニア2例,その他8例である.脊椎疾患では性格的に内向性,虚偽傾向がみられ,脊髄腫瘍病変の患者でテスト陽性例が多い傾向が認められた.SF-36の結果はテスト陽性例では全体にスコアは正常例と比べ低値であり,特に精神面の項目であるSF,MHで有意差を認めた.術後改善率は内向型性格では59.2%,神経症型が25.0%,転嫁順応型が71.8%,精神不安定型が-25.0%であり,テスト陽性例38.9%,正常例71.4%と有意に陽性例で劣っていた.モーズレイ性格テストは術前の患者性格心理的評価として有用と考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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