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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻5号

2004年05月発行

文献概要

シンポジウム 手指の関節外骨折

マイクロプレートシステムを用いた中手骨・指節骨骨折の治療経験

著者: 廣岡孝彦1 橋詰博行2 高杉茂樹1 森下嗣威3 守屋有二3 加藤久佳3 木浪陽1

所属機関: 1尾道市立市民病院整形外科 2岡山大学医学部整形外科 3鳥取市立病院整形外科

ページ範囲:P.647 - P.652

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 抄録:筆者らは,中手骨や指節骨骨折に対しては,マイクロプレートシステムを用いて骨折部を強固に内固定し,術後早期より可動域訓練を行うことで術後の指拘縮の予防に努めている.今回,同システムを用いて観血的整復内固定術を施行した中手骨,指節骨の非開放性関節外骨折24例27指の術後成績を検討した.21例23指に良好な成績が得られたが,3例4指に術後指拘縮を認めた.これらは軟部組織の損傷が高度な基節骨骨折であった.拘縮を起こす因子には骨折型や粉砕の程度と軟部組織の損傷の程度があげられている.骨折に対しては解剖学的整復と強固な内固定,骨欠損部には骨移植を追加することで対処可能であるが,軟部組織の挫滅の高度な症例が今後の課題である.指節骨骨折は高エネルギー外力で生じることが多く,特に基節骨骨折は屈筋腱の癒着を高率に引き起こすことを念頭に置いて治療に当たるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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