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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻5号

2004年05月発行

文献概要

症例報告

Nail-patella syndromeの一家系

著者: 村木真1 小保方浩一1 田島正稔1 鍋島清隆1 米野万人1 森本亮1 二井英二2

所属機関: 1三重県立志摩病院整形外科 2三重県立草の実リハビリテーションセンター

ページ範囲:P.711 - P.714

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 抄録:Nail-patella syndrome(NPS)は爪の欠損や低形成,膝蓋骨の形成不全,肘関節の変形,iliac hornを4大徴候とし,ABO血液型に連鎖する常染色体優性遺伝をとる疾患であり腎障害を高率に合併する.今回,われわれはNPSの一家系を経験したので報告する.症例は26歳,女性で右上腕骨骨折のため当科に入院した.両手母指の匙状爪,膝蓋骨の低形成と脱臼,肘関節変形,iliac hornを認め,4大徴候を認めたためNPSと診断した.そこで家族の同意を得て本家系の調査を行った.調査は8例中6例を直接診察し,2例は聞き取りにより行った.4大徴候として8例中7例に爪の異常が認められた.X線撮影は4例に施行でき,そのうち3例に膝蓋骨の形成不全,4例で肘関節の変形,3例にiliac hornがみられた.調査した8例の血液型はすべてA型であった.腎障害については父親が40歳頃より腎不全を生じ,現在透析を受けている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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