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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻6号

2004年06月発行

文献概要

論述

頚椎片開き式脊柱管拡大術の手術成績―術後成績を左右する因子

著者: 黒石昌芳1 鷲見正敏1

所属機関: 1国立神戸病院整形外科

ページ範囲:P.785 - P.790

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 抄録:頚髄症に対する頚椎片開き式脊柱管拡大術(以下,LP)の術後成績と,成績を左右する因子について調査した.対象は当院でLPを施行し,術後1年以上を経過して直接検診が可能であった213例である.各症例について術前,調査時の日整会点数を調査し,成績に影響を与える因子について検討した.日整会点数は術前9.2点が調査時13.4点に改善し,改善率は54.8%であった.成績に影響を与える術前因子は,年齢・術前下肢運動機能・頚椎前方固定術術後症例であった.術後因子は頚椎後弯変形の有無であった.日整会点数の各項日別改善率では下肢運動機能の改善率が低かったため,軽症例であっても下肢運動機能障害があれば手術治療を考慮すべきである.そして,頚椎前方固定術術後における脊髄症の再悪化を防止し,LPによる再手術施行を避けるべきである.また,術後の頚椎後弯変形を予防するために後方要素の温存や再建について留意するべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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