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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻6号

2004年06月発行

文献概要

臨床経験

進行期肘離断性骨軟骨炎に対する生体吸収性ピンを用いた骨軟骨片固定術

著者: 北圭介1 堀部秀二1 政田和洋1 安田匡孝1 中村憲正2

所属機関: 1大阪労災病院スポーツ整形外科 2大阪大学医学部整形外科

ページ範囲:P.831 - P.835

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 抄録:病巣が分離あるいは遊離した肘離断性骨軟骨炎例に対し,当科ではできるだけ骨軟骨片を温存するという方針のもと,母床側の十分な掻爬と欠損部への海綿骨移植を行い,骨軟骨片を吸収性のピンで固定する骨軟骨片固定術を行っている.今回その短期成績および問題点について検討した.症例は7例で全例男性,手術時平均年齢は15歳,術後経過観察期間は12カ月,スポーツは全例野球であった.7例全例で骨癒合が得られ1例を除き野球に復帰した.可動域では1例を除き改善を認め,疼痛では1例で軽い投球後痛を認めたが他の例では全く認めなかった.今回われわれは骨軟骨片の固定力を向上させるため径1.5mm,長さ15mmの細く短いPLLAピンを特別に作成し複数本で固定した.骨軟骨片と母床との癒合は全例で得られた.本術式は,摘出術や自家骨軟骨移植術の前に行うべき治療法と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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