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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻6号

2004年06月発行

文献概要

症例報告

脊柱側弯症で発見され3歳で手術を行ったChiari Ⅰ型奇形の1例

著者: 篠崎義雄1 鎌田修博1 田中公一朗1 西本和正1 千葉和宏1 木内準之助1

所属機関: 1けいゆう病院整形外科

ページ範囲:P.857 - P.860

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 抄録:われわれは脊柱側弯を呈し,MRI上脊髄空洞症を伴うChiari Ⅰ型奇形を認め手術を行った小児の1例を経験した.症例は3歳,女児.保健所の3歳時検診で側弯を指摘され,2000年10月,当院を受診した.頚部違和感があり,単純X線上Th8-L3右凸,Cobb角21°の側弯を認めた.2001年2月にはCobb角27°と側弯は進行し,腹壁反射が右側で消失していたためMRIを施行,両側小脳扁桃の下垂とC4-Th11の脊髄空洞症を認めた.同年5月に大後頭孔減圧,C1椎弓切除術を施行し,以後外来で側弯装具を着用し経過を見ている.現在側弯はCobb角13°と改善,MRI上も脊髄空洞の若干の縮小を認め,経過は良好である.われわれは側弯を伴った小児脊髄空洞症に対する手術について,Cobb角40°未満を可逆的な時期と判断し,この時期に脊髄空洞症に対する手術を行うべきと考えている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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