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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻7号

2004年07月発行

文献概要

論述

大腿骨頚部内側骨折に対するHansson pinを用いた観血的骨接合術の治療成績―Cannulated cancellous hip screwとの比較検討

著者: 森律明1 冨田文久1 羽場等1 田崎悌史1 白岩康孝1 多胡秀信1

所属機関: 1市立釧路総合病院整形外科

ページ範囲:P.913 - P.919

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 抄録:31例32股の大腿骨頚部内側骨折に対して,Hansson pinを用いて骨接合術を行った15例16股(H群)とcannulated cancellous hip screwを用いて骨接合術を行った16例16股(C群)の骨癒合の有無および術後合併症を調査し,術後のX線学的評価〔Garden Alignment Index(GAI),頚部短縮量〕を両群間で比較検討した.結果,合併症として術後の大腿骨転子下骨折をH群の1股に,大腿骨頭壊死の発生をH群の1股,C群の2股に認めたが,その他の症例は全例で骨癒合が得られた.骨癒合を得た症例のGAIと頚部短縮量に関しては両群間に有意差を認めなかった.本研究により大腿骨頚部内側骨折に対するHansson pinはこれまで安定した治療成績が報告されているcannulated cancellous hip screwと同等の治療成績が得られ,さらにその大腿骨頭に対する低侵襲の点から,今後も本骨折に対して使用可能な内固定材料であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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