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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻7号

2004年07月発行

文献概要

論述

末期股関節症に対する筋解離術後のX線学的長期経過―自然経過例との比較検討

著者: 大谷卓也1 林靖人1 上野豊1 林大1 加藤努1 為貝秀明1 藤井克之1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学整形外科

ページ範囲:P.921 - P.926

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 抄録:末期変形性股関節症に対する筋解離術のX線学的な効果を検討するため,本法を施行した30関節と,末期股関節症の自然経過18関節の10年以上のX線経過を比較検討した.その結果,全症例を通じ,骨頭の亜脱臼傾向が強いものほど関節の骨増殖性変化が旺盛であるという有意な相関関係が認められた.筋解離群では自然経過群と比較して骨頭の側方亜脱臼が有意に抑制されており,また,骨増殖性変化は緩徐に進行する傾向を認めた.X線学的にみた筋解離術の効果は,骨頭の求心性を改善して亜脱臼傾向を抑制し,関節に緩徐で安定したリモデリングをもたらすことと考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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