icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻8号

2004年08月発行

文献概要

症例報告

血栓溶解療法ならびに抗凝固療法中に発症した大腿神経麻痺の1例

著者: 和泉智博1 小林良充1 新城宏隆1 長野純二1 大石航1

所属機関: 1聖隷浜松病院整形外科

ページ範囲:P.1103 - P.1107

文献購入ページに移動
 抄録:症例は73歳,男性.急性心筋梗塞のために血栓溶解療法に抗凝固療法を併用した翌日から左下肢の筋力低下が出現し,その6週間後に当科を受診した.大腿四頭筋筋力はMMTで0,大腿神経と外側大腿皮神経領域の知覚障害を認めた.MRIで確認できた左側腸骨筋の血腫が大腿神経と外側大腿皮神経両麻痺の原因と診断した.保存的に治療を行い,発症後1年でMMTは大腿四頭筋で4まで改善し,伏在神経領域の知覚はほぼ回復した.血栓溶解療法や抗凝固療法を行う場合に合併症の1つとして腸骨筋血腫による大腿神経麻痺発生の可能性を考慮すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら