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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻8号

2004年08月発行

文献概要

症例報告

骨盤部軟骨肉腫において骨シンチグラフィーを用いた転移検索を行ったが偽陽性を示した1例

著者: 小泉裕之1 篠崎哲也1 渡辺秀臣1 高岸憲二1

所属機関: 1群馬大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1113 - P.1117

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 抄録:骨盤部軟骨肉腫において骨シンチグラフィーを用いた転移検索を行ったが,偽陽性を示した症例を経験したので報告する.症例は47歳の男性,主訴は左股関節痛である.2000年12月,特に誘因なく動作時の左股関節痛を自覚したが放置していた.2002年9月に近医にて施行した単純X線像で左骨盤部に異常を指摘され,当科を紹介されて受診した.画像所見より骨盤部軟骨肉腫を疑いCTガイド下針生検を施行したところ軟骨肉腫であった.骨シンチグラフィーでは左骨盤部のほかに左第6肋骨と右前額部にも集積を認めたため転移を疑った.骨盤部軟骨肉腫に対して広範切除術と人工股関節置換術を施行後,頭蓋骨病巣に対し腫瘍摘出術が施行されたが病理診断は骨黄色腫であった.また第6肋骨病巣に対しCTガイド下針生検を行ったところ病理診断は線維性骨異形成であった.骨転移巣発見のために骨シンチグラフィーを行う場合,MRIなどほかの画像検査も取り入れて検討する必要があると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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