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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻8号

2004年08月発行

文献概要

症例報告

頚椎脊索腫摘出・プレート併用前方再建術後食道穿孔を来した1例

著者: 岡田英次朗1 松本守雄1 中村雅也1 千葉一裕1 塩谷彰浩2 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学整形外科 2慶應義塾大学耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.1125 - P.1128

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 抄録:頚椎に発生した脊索腫に対し腫瘍摘出・プレート併用前方固定術を施行後,遅発性に食道穿孔を認めた症例を経験した.症例は47歳,女性.第4-6頚椎の脊索腫に対し,腫瘍摘出および前方プレートを併用した第3-7頚椎前方固定術を施行した.術後早期よりプレートの緩みを認めたが,患者の都合もあり術後3年で抜釘を行った.抜釘術前には嚥下障害などの自覚症状は全くなかったが,全身麻酔の挿管時に食道後方に金属塊が発見されたため食道穿孔と診断し,プレート抜去・食道皮膚剪造設を行い,術後8週で穿孔部の閉鎖を確認し同剪閉鎖術を施行した.術後1年の現在,食道剪の再発は認めていない.本例のような遅発性食道穿孔は極めて稀と考えられるが,プレート固定例では念頭に置いておくべき合併症の1つと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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