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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻9号

2004年09月発行

文献概要

論述

脊椎・脊髄疾患に対するリエゾン精神医学的アプローチ(第3報)―腰仙椎部退行性疾患に対する手術成績に関与する精神医学的問題の検討

著者: 佐藤勝彦1 菊地臣一1 大谷晃司1 増子博文2 丹羽真一2

所属機関: 1福島県立医科大学医学部整形外科学 2福島県立医科大学医学部神経精神科学

ページ範囲:P.1145 - P.1150

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 抄録:腰仙椎部退行性疾患により手術が施行された47例を対象とし,術前から合併している精神医学的問題が治療成績に与える影響について検討した.調査時に治療成績不良と判定された症例は47例中6例(13%)であった.一方,術前からすでに精神医学的問題を合併していると診断された症例は47例中3例であった.その3例の治療成績は,1例(33%)が優で,残りの2例(67%)が不可であった.手術前の精神医学的診断は,優と判定された1例がうつ病,不可と判定された2例がともに身体表現性障害であった.不可と判定された2例は術後になっても術前と同様の症状を訴えていた.したがって,手術成績不良と判定された6例のうちの2例(33%)は,術前からの精神医学的問題が関与して治療成績が不良となったと考えられる.腰仙椎部退行性疾患に対する手術療法の治療成績不良例を減少させる対策として,術前における心理的評価を行う必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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