icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻9号

2004年09月発行

文献概要

症例報告

スポーツにより発症した𦙾骨内果疲労骨折偽関節の1例

著者: 村田浩一1 中川泰彰1 鈴木隆1 村田聡2 中村孝志1

所属機関: 1京都大学大学院医学研究科整形外科学 2御所東クリニック

ページ範囲:P.1221 - P.1225

文献購入ページに移動
 抄録:𦙾骨内果疲労骨折偽関節の1例を経験したので報告する.症例はサッカー歴4年の16歳,男性.高校のサッカー部員であり,右足関節内側部痛を主訴とした.近医にて𦙾骨内果骨折を指摘され,明らかな外傷歴がなかったため,𦙾骨内果疲労骨折と診断された.しかし積極的な治療を拒否し,通常通りサッカーを続けた.6カ月後疼痛改善を認めず,当科を紹介受診した.遠位骨片の転位が増大しており,𦙾骨内果疲労骨折偽関節と診断し,観血的骨接合術を施行した.意図にそぐわず,術後6週にて全荷重歩行を行っていた.その後,骨癒合の遷延を認めるようになったが疼痛が消失したため,術後7カ月より運動を開始し,9カ月後には完全復帰した.術後1年6カ月の現在,受傷前と同程度の運動が可能である.
 本症例の特徴として,水平な骨折線があげられる.これまでに報告されている症例とは異なった足関節の不安定性によるものと推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら