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論述
放射線増感剤BUdRの使用経験
著者: 立石昭夫1 大野藤吾1 阿部光俊1
所属機関: 1東京大学医学部整形外科学教室
ページ範囲:P.920 - P.927
文献購入ページに移動悪性腫瘍の放射線療法は古くから多くの症例に用いられており,その線源,照射方法などに改善が加えられている.それにもかかわらず一般に整形外科領域の悪性腫瘍,すなわち悪性骨腫腸,悪性軟部腫瘍には有効なものが少なく,わずかにユーイング腫瘍,細網肉腫など若干のものが感受性ありと考えられている.しかし,これら放射線感受性の腫瘍においても,放射線療法は必ずしも充分な効果を期待できない現状である.
放射線治療効果を増大する研究は古くから幾多の試みがあり,それぞれ若干の効果をあげたとの報告があるが,広く実用化されるに至つていない.近年ハロゲン化ピリミジン類似物質の増感効果が注目され研究がすすめられているが,中でもその効果がもつとも期待される物質がBUdR(5-Bromouracil-2'deoxyriboside)である.われわれはこのBUdRを6例の臨床例に使用する機会を得たのでその使用経験について報告する.
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