icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科4巻5号

1969年05月発行

文献概要

論述

水溶性脊髄腔造影剤(Abrodil,Methiodal)と低位脊椎部ミエログラフィ

著者: 西尾昭彦1

所属機関: 1済生会八幡病院整形外科

ページ範囲:P.341 - P.352

文献購入ページに移動
はじめに
 脊髄腔造影のための水溶性造影剤は油性造影剤や気体造影剤とならんで重要な位置を占めているが,その歴史は決して新しいものではない.1931年,Arnell, LidstromがはじめてAbrodilによる脊髄腔造影術を発表して以来,それはLindblomらを中心として,主にスウェーデンで開発され,以後,広くヨーロッパ諸国に普及するところとなつている.
 これに対し,Sicard, Forestier(1922)以来のヨード化油は早くから弊害が認められていたが,Ramsey, Strain(1944)らによつて,Myodil, Pantopaqueが紹介されてから,「非吸収性」という油性造影剤のもつ宿命的欠陥が「可除去性」という形で大幅に改善された.米国ではtotal myelographyのみでなく,lumbal myelographyにおいても,現在,油性造影剤Pantopaqueが主流をなしているが,これはヨーロッパ諸国でAbrodilなど水溶性造影剤が重用されている事実と較べると興味深い.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら