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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科4巻5号

1969年05月発行

文献概要

検査法

骨動態(Bone Dynamics)の組織学的検査法—第2次骨単位を中心として

著者: 高橋栄明1

所属機関: 1新潟大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.391 - P.401

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はじめに
 個体の発生から死まで,人の体内では代謝が絶えず行なわれている.その中の組織の一つである骨にも,形成と吸収は常に起つている.その骨の動態を知るために,近年,多数の方法が開発されたが,Frostは組織学的な方法を考案した.彼はそれをstandard bone approach9)と呼んでいる.一定の骨を用いて,正常例と病的な骨を組織学的に比較検討することである.
 標準の骨として,Frostは第5,6,7肋骨および第11肋骨を選んだ.著者は第5および第11肋骨を用いている.その理由は,①骨代謝性疾患の多くは,四肢骨より躯幹骨に症状をあらわす.例えば全身的な骨粗鬆症でも,患者の主訴は腰痛で脊椎骨粗鬆症がいちじるしい.②第11肋骨は,骨生検(bone biopsy)が施行しやすい.③呼吸運動により非活動性萎縮などの影響を受けることが少ない.④骨皮質の全岡について計測でき,samplingしやすい.胸骨に接続する上部肋骨中で,その断面が大きく測定しやすい点で第5肋骨を,また胸骨に接続していない下部肋骨中で,第12肋骨が時に痕跡的なので比較的に一定の長さのある第11肋骨を選んだ.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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