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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科4巻8号

1969年08月発行

文献概要

論述

老人の骨折—特に大腿骨頸部骨折について

著者: 青池勇雄1 大田仁史1 三束雄一1 塩野正喜1 名倉公雄1 佐々木克1 邱松寿2

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科学教室 2河北病院

ページ範囲:P.574 - P.581

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はじめに
 老人の骨折は若年者,壮年者の骨折とは色々の点で異なつていて,その主な相違点は(1)老人の骨はOsteoporoseのために骨折しやすく,わずかの外力でも骨折することである.若年者では交通事故,スポーツ,労災などの大きな外力でないと骨折しないのに,老人は動作が緩慢で,防御反射が鈍化し,平衝機能が低下しがちのために,日常動作で骨折することの方が多くなり,高齢者になるとベッドから起き上るとか,便所から立ち上るなどの動作だけでも大腿骨頚部骨折を起こす.このようなもののうちには外傷機転の明らかでないものが含まれ,これは特発性大腿骨頚部骨折といわれ,老人に一番多い.
 若年壮年者では骨幹部骨折が多いのに反して,老人ではOsteoporoseが最も高度に現われる椎体,大腿骨頚部,上腕骨頚部,椀骨末端に頻発する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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