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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科4巻8号

1969年08月発行

文献概要

臨床経験

上肢のEntrapment Neuropathyの経験

著者: 児島忠雄1 原瀬瑞夫1 家常敏弘1

所属機関: 1東京慈恵会医科大学形成外科

ページ範囲:P.644 - P.659

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緒言
 神経が線維性あるいは骨線維性のトンネル(fibroosseous tunnel)を通過する時,また線維性あるいは筋肉性の帯状物によつて走行が変えられるところで機械的刺激をうけてneuropathyをおこすことは古くから知られている.すなわち正中神経の手関節部での遅発性正中神経麻痺あるいは手根管症候群,尺骨神経の肘関節部での遅発性尺骨神経麻痺はとくによく知られているところであり,また橈骨神経も肘関節部でカンクリオンなどにより麻痺をおこすことが知られている.Kopell,Thompsonはこれらの点をentrapment pointと呼び,この部でおこされるneuropathyをentrapment neuropathyと総称し,1959年上肢1),1960年下肢2)について報告し,1963年"Peripheral Entrapment Neuropathies3)"の著書をあらわした.
 Kopell, Thompsonは,entrapment neuropathyはいくつかの共通した症状を有するものとして次のものをあげている.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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