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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻1号

2005年01月発行

文献概要

総説

長期宇宙飛行生活と骨

著者: 鹿島勇1 櫻井孝1 中村貢治1 川股亮太1

所属機関: 1神奈川歯科大学放射線学教室

ページ範囲:P.33 - P.41

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 長期の宇宙飛行生活において,宇宙飛行士の血清カルシウムは正常であるが,尿中カルシウム排泄量が増加する.このカルシウムの損失は,主に荷重骨から生じることが,すでにラットを使用した動物実験から証明されている.しかし,微小重力と骨との関係についての詳細はいまだ不明である.われわれは,カエル,鶏胚,イモリを用いて微小重力環境下における骨変化,骨成長・発育,そして骨の発生について実験を行った.

 その結果,微小重力環境下で荷重骨からカルシウムが溶出し,骨の脆弱化が生じることを画像としてとらえることができた.また,微小重力環境は初期の骨の発育・成長を遅延させるかもしれないことを示唆した.さらに,メカニカルストレスがminimumあるいはzeroと思われる器官の発生・発育・成長にも影響を及ぼす可能性のあることが示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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