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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻1号

2005年01月発行

文献概要

臨床経験

硬膜外脊髄くも膜嚢腫の3例

著者: 齊藤英知1 阿部栄二1 森田裕巳1 石澤暢浩1 小林孝1 阿部利樹1 江畑公仁男2 鈴木均3

所属機関: 1秋田組合総合病院整形外科 2湖東総合病院整形外科 3雄勝中央病院整形外科

ページ範囲:P.67 - P.71

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 硬膜外くも膜嚢腫は他覚的,神経学的異常所見に乏しく,慢性腰痛症候群として漫然と治療されることが多い稀な疾患である.今回,手術を行った3例を報告した.症例1:24歳,男性.主訴は腰痛と腰部灼熱感.MRIではTh11~L2に硬膜外嚢腫様病変があった.Th12,L1椎弓形成的片側椎弓切除により嚢腫を摘出し,交通孔を閉鎖した.症例2:66歳,男性.主訴は1年前よりの腰痛と両大腿部痛.MRIではTh11~L2に硬膜外嚢腫様病変があり,CTミエログラムでは骨侵食を認めた.Th11~L2片側椎弓切除し,嚢腫を切除した.Th12神経根尾側に交通孔を確認し,閉鎖した.症例3:65歳,男性.主訴は10年来の両鼡径部以遠のしびれ,灼熱感.MRIでは,Th11~12レベルに硬膜外嚢腫様病変があり,ミエログラムでは嚢腫も造影された.Th10~12の部分椎弓切除で嚢腫を切除した.交通孔は確認できなかった.いずれの症例でも術後,症状は消失した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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