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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻1号

2005年01月発行

文献概要

症例報告

高齢者骨粗鬆症性椎体骨折に対して椎体形成術を施行した1例

著者: 宮城正行1 高橋和久1 大鳥精司1 田原正道1 青木保親1 男澤朝行1 齋藤朋子1 守屋秀繁1

所属機関: 1千葉大学大学院医学研究院整形外科学

ページ範囲:P.77 - P.81

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 高齢者骨粗鬆症性椎体骨折に対し,椎体形成術を施行した1例を報告する.症例は77歳の女性で,主訴は左腸骨稜付近の疼痛であった.単純X線で第1腰椎椎体骨折を認めた.受傷後保存的治療で軽快せず,左第1腰神経根ブロックも著効しなかった.受傷後8週目にハイドロキシアパタイトスティックとペディクルスクリューによるインストゥルメンテーションを併用した経椎弓根的椎体形成術を施行した.術直後より疼痛は消失した.術後2カ月で矯正損失が認められ,疼痛も再度出現したが,術後4カ月で疼痛は消失した.本症例の矯正損失の原因は固定椎の微小な動きによるものと考えられた.ハイドロキシアパタイトスティックの充填量や固定範囲などについての再検討が必要であると考えられた.本症例の左腸骨稜付近の疼痛は神経根ブロックの結果から左第1腰神経の症状ではなく,椎体骨折による関連痛であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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