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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻3号

2005年03月発行

文献概要

症例報告

胸椎急性硬膜外血腫の2例

著者: 長縄敏毅1 杉山誠一1 若林英1 若原和彦1 細江英夫1 清水克時1 日置暁2

所属機関: 1岐阜大学医学部整形外科 2下呂温泉病院整形外科

ページ範囲:P.307 - P.311

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 症例は49歳の女性と72歳の男性である.前者は,突然の背部痛と両下肢のしびれを自覚.来院時,Frankel Bであった.MRIではTh1~Th2高位で脊髄は硬膜外血腫により後方から圧排されていた.急性硬膜外血腫を疑い緊急除圧術を施行し,麻痺はFrankel Eに回復した.後者は,心房細動でワーファリンを内服.腹痛を自覚後,対麻痺となった.来院時,Frankel Bであった.MRIではTh9~Th11で脊髄は硬膜外血腫により後方から圧排されていた.緊急除圧術の適応と判断したが,保存療法にて対麻痺の改善を認め,血腫は発症後3週で完全消失し,麻痺はFrankel Eに回復した.経時的に麻痺が進行・不変であれば早期手術治療,軽快すれば保存治療を選択する余地があると考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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