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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻4号

2005年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2005(第33回日本脊椎脊髄病学会より) 原著論文

腰椎椎間板ヘルニアに対するMEDの適応と臨床成績

著者: 吉田宗人1 中川幸洋1 麻埴生和博1 川上守1 安藤宗治1 橋爪洋1 南出晃人1

所属機関: 1和歌山県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.371 - P.377

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 1998年9月から2003年12月までに腰椎椎間板ヘルニアに対して後方進入内視鏡視下手術(MED)を施行した402症例を対象として,手術成績,その適応と問題点を検討した.男性262例,女性140例,平均年齢37.9±14.9歳であった.疾患の内訳は腰椎椎間板ヘルニア386例,椎体後方終板障害16例であった.腰椎椎間板ヘルニアは手術時平均年齢38.5±14.6歳,術前平均JOAスコア13.4±5.1が術後26.3±3.1,最終調査時27.6±2.2,平均手術時間70.9分,出血量35.7mlであった.椎体後方終板障害は平均年齢21.6±13.9歳,JOAスコア16.9±3.6が術後27.1±2.3,最終調査時28.2±1.6,手術時間95.3分,出血量67.5ml,周術期の合併症は合計16例4.0%に認められた.内訳は硬膜損傷6例,部位の誤認3例,術後血腫による悪化4例,化膿性脊椎炎1例,一過性の筋力低下2例であった.再手術が12例に行われ,ヘルニア再発9例,術後血腫2例,除圧不足1例であった.腰椎椎間板ヘルニアに対する後方進入脊椎内視鏡視下手術の適応は椎間板高位にあるヘルニアのみならずmigrateしたヘルニア,中心性ヘルニア,椎体後方終板障害に加えて最外側ヘルニアにも従来法にはない利点があり,手術手技に熟練すれば安全で良好な成績が期待できる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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