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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻4号

2005年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2005(第33回日本脊椎脊髄病学会より) 原著論文

自然経過の観点からみた関節リウマチ―上位頚椎病変に対する手術の影響

著者: 松永俊二1 林協司1 米和徳1 小宮節郎1 武富栄二2 砂原伸彦2

所属機関: 1鹿児島大学大学院運動機能修復学講座整形外科学 2鹿児島赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.387 - P.392

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 上位頚椎病変により脊髄症状を呈した関節リウマチ患者に対する後頭頚椎固定術が患者の自然経過に及ぼす影響を検討した.対象は後頭頚椎固定術46例と非手術例25例の計71例であり,ムチランス型の症例が手術例で11例,非手術例で8例あった.術後のX線変化としてムチランス型の症例では術後の軸椎下脱臼の出現が明らかに多く,手術による脊髄症状の改善についても非ムチランス型に比べ有意に不良であった.患者の生命予後は非ムチランス型の症例では手術を行うことにより明らかに改善していたが,ムチランス型の症例の生命予後を改善させるまでの効果はなかった.この手術は非ムチランス型の症例については自然経過に良い影響を与えたといえるが,ムチランス型の症例については限界があった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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