特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2005(第33回日本脊椎脊髄病学会より)
原著論文
コンピュータを活用した頚椎後縦靱帯骨化巣計測法の計測者内および計測者間信頼性の検証
著者:
加藤義治1
都築暢之2
永田見生3
戸山芳昭4
岩﨑幹季5
米延策雄6
所属機関:
1東京女子医科大学整形外科
2富山県高志リハビリテーション病院
3久留米医科大学整形外科
4慶應義塾大学医学部整形外科
5大阪大学医学部整形外科
6国立病院機構大阪南医療センター整形外科
ページ範囲:P.395 - P.400
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われわれはコンピュータ画像処理技術を活用し,手作業の一部を自動化した計測システム「後縦靱帯骨化症(OPLL)骨化巣画像計測ソフトウェア」を開発し,実際の計測における計測者間ならびに計測者内での信頼性に関する検証を行った.その結果,計測者間での長軸方向の長さの相関係数は0.927,95%信頼区間0.883~0.955,腹背方向の幅の相関係数は0.964,95%信頼区間は0.946~0.976であり,同一計測者内の信頼性でも,長軸方向の長さは0.943~0.985,腹背方向の幅は0.957~0.991と極めて高い一致性の相関を認めた.以上より,本法は高い精度を持つ有用な頚椎OPLL骨化巣計測法であることが示された.