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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻4号

2005年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学 最近の進歩 2005(第33回日本脊椎脊髄病学会より) 原著論文

腰椎インストゥルメンテーション手術における術後感染予防―予防的抗菌薬投与と術後創傷処置を中心に

著者: 出口正男1 加藤大三1 中根健1 林真利1 金物壽久1

所属機関: 1長野赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.441 - P.447

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 当院整形外科病棟では2000年に脊椎手術を含むMRSA術後感染のアウトブレイクを経験した.それを契機に院内感染制御チームと共同して整形外科病棟感染防止規定を制定し実践してきた.その実践により整形外科病棟では全ての手術において術後MRSA感染が激減した.また予防的抗菌薬の使用についても規定を設け,種々のインプラントを用いる腰椎インストゥルメンテーション手術においても手術当日のみの投与に限定した.術直前投与に続いて,長時間手術あるいは多出血手術では術中投与も考慮した.術後創傷処置においては消毒液による創部の消毒を廃止し,未滅菌のフィルムドレッシング材のみで創部を保護するように簡略化を図った.2000年10月よりこの規定を実践し,158例の腰椎インストゥルメンテーション手術を行ってきたが,術後深部感染は1例も生じることはなく,感染制御が実行できていた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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