icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科40巻5号

2005年05月発行

文献概要

論述

外傷性頚部症候群に対するセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)の治療効果の検討―前向き無作為研究

著者: 大垣守1 中村武1 伊左治洋之1 矢吹省司2 菊地臣一2

所属機関: 1舟山病院整形外科 2福島県立医科大学整形外科

ページ範囲:P.525 - P.530

文献購入ページに移動
 外傷性頚部症候群では,症状の遷延化にうつ状態が関与していると思われる症例が存在する.本研究の目的は,受傷後早期からうつ状態に対する治療を行うことにより,治療期間を短縮できるか否かを検討することである.対象は,交通事故による頚部愁訴で当科を初診した47名である.治療法は,ケベック・タスクフォースのガイドラインに準じた.対象を無作為にSNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)投与群と非投与群に分け前向きに検討した.検討した項目は,症状軽快までに要した治療期間,Minnesota Multiphasic Personality Inventory(MMPI),および痛みのVASである.平均治療期間は,SNRI投与群で3.68±2.04週,非投与群では5.00±4.45週であった.SNRI投与群では治療期間が短い傾向にあった.SNRIの早期投与は,外傷性頚部症候群の治療期間を短縮できる可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら